はじめに|「これって経費になる?」迷子からの卒業
フリーランス1年目で必ず迷うのが、「これって経費になる?」問題です。
領収書が溜まっているけど、どれを経費に入れていいか分からない——確定申告前夜にバタバタする原因の大半はここ。
ここでは、Web制作フリーランスを想定した経費計上の判断基準を、5つのカテゴリに分けて整理します。
あくまで一般論で、最終的な判断は税理士か税務署に確認をおすすめします。
目次
- 在宅家賃・光熱費の按分
- 通信費・サブスクリプション
- PC・周辺機器
- 書籍・学習費
- 交通費・交際費
- 確定申告前にやること
- まとめ
1. 在宅家賃・光熱費の按分
在宅Web制作の場合、家賃と光熱費の一部を「事業按分」で経費計上できます。
按分の考え方
- 作業に使う面積 ÷ 部屋全体の面積
- 作業時間 ÷ 1日24時間
例:1LDK(50㎡)の家でリビング20㎡を作業に使い、1日8時間稼働なら、
家賃の按分率 = (20÷50) × (8÷24) = 約13%
家賃が10万円なら、月13,000円が経費計上可能。
失敗しないチェックポイント
- 按分率は「合理的に説明できる範囲」(30%超は突っ込まれやすい)
- 実態と乖離した按分は税務調査で否認のリスク
- 同じ部屋を全時間作業に使うわけではないので、時間按分も併用
2. 通信費・サブスクリプション
仕事に使うサブスクは大半が経費になります。
全額経費になるもの
- ドメイン・サーバー費(自社サイト・テスト環境)
- GitHub Pro / Bitbucket
- Adobe Creative Cloud(フォトショ・イラレ)
- Figma 有料プラン
- Cursor / Claude Pro / ChatGPT Plus
- VPN(業務用 IP 固定)
按分対象(家事按分必要)
- 自宅のインターネット回線(50〜70%程度)
- スマホ通信費(30〜50%程度)
- Amazon Prime(買い物用途と業務用途で按分)
- Netflix / 動画系サブスク(基本は私用扱い・記事執筆時のみ参考に)
失敗しないチェックポイント
- 領収書 / クレジットカード明細を毎月保存
- サブスクは「年間契約」だと一気に支払いが大きくなるので、月別に分けて記録
- 解約したサブスクも年内分は経費計上可
3. PC・周辺機器
Web制作の本業ツールは経費計上の本丸です。
全額経費(10万円未満)
- マウス・キーボード(〜2万円程度)
- USB-C ハブ・ケーブル類
- モニターアームスタンド(〜3万円)
- 外付け SSD・HDD
減価償却対象(10万円以上)
- PC本体(ノートPC・デスクトップ)
- 4Kモニター(27インチ前後)
- iPad Pro(業務利用前提)
- 高価なミラーレス一眼(撮影業務がある場合)
10万円を超える備品は、その年に全額経費にせず、複数年で減価償却するのが原則。
税法上の耐用年数(PC 4年・モニター 5年)に基づいて、年単位で按分します。
一括償却(青色申告者の特例)
青色申告承認を受けていると、30万円未満までは「少額減価償却資産の特例」で一括計上可。
これは年間合計300万円までの上限あり。
4. 書籍・学習費
スキルアップ系の支出は「研究開発費」として計上可能。
経費になるもの
- Web制作・プログラミング系の書籍
- オンライン講座(Udemy・スクー等)
- セミナー受講費
- 業界誌・専門誌
グレーゾーン
- 一般教養書(業務との関連性が薄い場合)
- 投資本・自己啓発本(業務に直結する場合のみ)
ポイントは「業務に必要だった」と説明できるか。
レシート裏に「Web制作スキル向上のため」とメモを残しておくと、後の振り返りで便利です。
5. 交通費・交際費

クライアントとの打ち合わせ・移動費も経費対象。
交通費
- 打ち合わせの交通費(電車・バス・タクシー)
- 業務関連の移動(取材・聖地巡礼で記事化する場合)
- 出張時の宿泊費
ICカード履歴アプリで自動記録するのがおすすめ。
Suica / PASMO の履歴を月次で確認して、業務関連だけ抜き出します。
交際費
- クライアントとの会食
- 同業者との情報交換
- 業界イベント参加費
注意点:交際費は税務調査で見られやすい項目。
領収書だけでなく「誰と何のために」をメモで残しておくと安心。
6. 確定申告前にやること
最後に、確定申告期間(2〜3月)に焦らないための事前準備リスト。
- [ ] 月次で経費を仕訳(freee や マネーフォワード等のクラウド会計推奨)
- [ ] 領収書を月別フォルダに整理(紙+デジタル両方)
- [ ] クレジットカード明細をチェック
- [ ] 開業届・青色申告承認の有無を確認
- [ ] e-Tax 対応(マイナンバーカード必須)
- [ ] 必要なら税理士に相談(年商1,000万円超なら検討)
→ Amazon で マネーフォワード クラウド確定申告 書籍を見る
7. まとめ
フリーランスの確定申告は「日々の記録」が9割。
月次で領収書を仕訳していれば、年末の作業はほぼ自動で完結します。
特に在宅家賃・通信費の按分、減価償却資産の特例は、しっかり活用すれば節税効果が大きいポイント。
迷った時は税理士か税務署に確認するのが、結果として一番早くて安全です。

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