はじめに|AIで変わったFigmaの位置づけ
「AIでデザインができるって本当?でも自分にも扱える?」
Web制作をある程度やってきて、Figmaの操作にも慣れてきたタイミングで「Figma AI」という新しい波が押し寄せてきた。
そんな方に向けてまとめた記事です。
結論からお伝えすると、Figma AIは「デザイナーを置き換える存在」ではありません。
むしろ手作業で2〜3時間かかっていた工程を、数十分まで圧縮してくれる相棒のような存在です。
2025年のFigma Configで正式リリースされた Figma Make(自然言語からプロトタイプを生成)と Figma Sites(ノーコードでサイト公開)は、Web制作のワークフローをかなり変えました。
これらを使いこなせるかどうかで、フリーランスの提案力・単価レンジが変わってきている実感があります。
ここでは、初学者でも理解しやすい順番でFigma AIの新機能をひも解きながら、独学に役立つ書籍も合わせてご案内します。
目次
- 押さえておきたいFigma AIの新機能3つ
- 実務に乗せるための学習ロードマップ
- 現役Web制作者が併用しているAIツールの比較
- 単価アップにつながった実例
- Figma AI学習に役立つおすすめ書籍3選
- よくある失敗と回避策
- まとめ
1. 押さえておきたいFigma AIの新機能3つ
Figma Make|文章を入力すれば叩き台ができあがる
Figma Makeは、日本語を含む自然言語の指示文(プロンプト)を入力するだけで、操作可能なプロトタイプを自動でこしらえてくれる機能です。
実際の流れはこんな感じです。
- Figmaを開いて「Make」モードへ切り替える
- 例:「ミニマル系のスマホ向けポートフォリオサイトのトップを作って」と入力
- 数秒で複数の候補が並ぶ
- 気になる案を選び、自分の手でディテールを整えて完成
これにより、クライアントへの初回提案までのリードタイムが大幅に削減されます。
「ラフを3パターンほど見たい」というオーダーにも、最短1時間以内で応じられるレベル感です。
プロンプトのコツ
– ターゲットを明示(「20代女性向け」「BtoB企業向け」)
– 雰囲気を具体的に(「ミニマル」「華やか」「信頼感のある」)
– 必須セクションを箇条書きで指示(「ヘッダー、ヒーロー、サービス3つ、CTA」)
– カラートーンの指定(「ベージュ系」「青系」)
Figma Sites|デザインがそのまま公開ページになる
Figma Sitesは、Figma上で組み上げたデザインをコードを一切書かずにそのままWebサイトとして公開できる仕組みです。
立ち位置としてはWixやSTUDIOに近いものの、デザインの自由度が段違い。
LPやポートフォリオサイトなど、静的に近い構成のページならこれ1本で完結します。
こんなニーズに合います
– これまでコーダーへ外注していたLPを内製化したい
– 制作費を抑えてクライアントへスピード納品したい
– 自分のポートフォリオを自分でメンテナンスしたい
Figma Sitesを使うべきでないケース
– 動的なフォーム送信や会員機能が必要なサイト
– WordPressやヘッドレスCMSとの連携が前提
– SEO要件が厳しく細かなチューニングが必要
AI自動リネーム&AIサーチ
地味に便利なのがこの2つ。
レイヤー名の自動付与や、コンポーネントの意味検索など、日々のチリツモ作業をすっと消してくれる機能です。
オブジェクト数が多いプロジェクトほど効果を体感しやすい仕様になっています。
100オブジェクトを超える大規模ファイルでは、レイヤーパネルが「Frame 1234」「Rectangle 567」だらけになりがち。AIリネームを通すと、内容に応じた意味のある名前(「ヒーロー画像」「CTA ボタン」など)が自動で振られます。
2. 実務に乗せるための学習ロードマップ

STEP 1|まずはFigmaの土台を固める(〜1ヶ月)
AIに任せる前提でも、Figmaの基礎力は前提条件です。
コンポーネント/オートレイアウト/バリアントといった概念を理解していないと、AIが生成した結果を意図どおりに修正できません。
「作りながら覚える」タイプの解説書は、途中で投げ出しにくいのが利点。
実際に手を動かしながら習得したい入門者と相性が良い一冊です。
STEP 2|小さな案件でAI機能を実戦投入する(〜2ヶ月)
基礎が固まったら、規模の小さい案件でFigma MakeやFigma Sitesを試運転していきます。
いきなり大型案件に投入するのはリスクが高いため、まずは自分のポートフォリオのリニューアルなど、自分が施主となる案件で試すのが安全策です。
最初の試運転で気付くのが、AIの出力をそのまま使うとどうしてもAI臭が残るということ。
画像をベタ貼りせず、レイヤー単位で分解しながら手を入れる工程を必ず挟むのがコツです。
STEP 3|Webflow・Framerなど周辺ツールとの連携を学ぶ(〜3ヶ月)
Figma Sitesだけではカバーしにくい動的サイトには、WebflowやFramerとの連携が選択肢に上がります。
「Figmaでデザイン → Webflowで実装」のフローは、フリーランス界隈で標準的なワークフローになりつつあります。
デザインのストックを増やすのに役立つ良書を1冊読んでおくと、AIが出力したデザインに対して「これは採用してよいのか」を判断する審美眼が育ちます。
3. 現役Web制作者が併用しているAIツールの比較
| ツール | 特徴 | 相性が良い人 | 料金の目安 |
|---|---|---|---|
| Figma(Professional) | デザインからプロト、公開までを一気通貫で扱える | Web制作全般に関わる人 | $15/月〜 |
| Webflow | コードを書かずにCMSサイトを構築可能 | デザイン寄りで実装も担いたい人 | $14/月〜 |
| Framer | ポートフォリオ・LPに強い | 個人運用やフリーランス | 無料〜$15/月 |
| Adobe Firefly | 画像生成AI。Figma連携も可能 | バナー・サムネ制作の比率が高い人 | Adobe CC内に同梱 |
本格的にフリーランスとして稼働するなら、Figmaの有料プランは投資対効果が高い領域です。
月額1,500〜2,000円ほどで、バージョン管理・チームライブラリ・開発者モードといった主要機能が解放されます。
4. 単価アップにつながった実例
ケース1|LP制作のリードタイムを3日→1日に圧縮
とあるフリーランスデザイナーのケースです。
「急ぎでLPを仕上げてほしい」という相談が入った際、Figma Makeでラフを3案、即座に提示。先方が選んだ案をFigma Sitesで仕上げ、わずか1営業日で納品まで漕ぎ着けました。
その後「レスポンスが早い」と評価され、同じクライアントから継続発注へ。
結果として月商が1.5倍にスケールしたという話を聞きました。
ケース2|ディレクションまで一人で巻き取れるようになった
制作スピードが底上げされた分、空いた時間をクライアントとのミーティングや要件整理にあてられるようになります。
「デザイナー」から「Webディレクター兼デザイナー」へ役割を広げ、単価を引き上げた事例も着実に増えています。
5. Figma AI学習に役立つおすすめ書籍3選
① UI/UXデザインの教科書
デザインの理論からFigmaの実践までを横断的に押さえられる一冊。
「なぜそのデザインが良いのか」を言語化できるようになり、Figma AIの出力を評価・修正する力につながります。
② Webデザイン良質見本帳
実在のWebサイトを分解しながらデザインを学べる構成。
「こういうトーンで作りたい」を言語化する筋肉が育ち、Figma Makeへ渡すプロンプトの精度が上がります。
③ フリーランスWeb制作者のためのビジネス入門
ツール習得だけでなく、それを売上に転換する方法を学べる本。
案件獲得・単価交渉・契約書の書き方まで、フリーランスとして長く続けるための土台を支えてくれます。
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6. よくある失敗と回避策
失敗① プロンプトが曖昧でAI出力が毎回ブレる
「いい感じのトップページ作って」のような抽象的なプロンプトは、Figma Make の出力品質を下げます。
具体的な要件(ターゲット・トーン・必須セクション・色味)を箇条書きで渡すのが鉄則です。
失敗② AI生成のままクライアントに見せる
AIが出力したデザインには「AIが作った感」が残ります。
そのままクライアント提案に使うと、後から「もっとオリジナリティを」と修正依頼が来やすい。
最低限、レイアウト・配色・タイポを自分の手で整える工程を挟むのが安全策です。
失敗③ Figma Sitesで動的機能を期待する
Figma Sitesは静的サイト向けの公開ツールです。
フォーム送信・会員機能・CMS連携が必要な場合は、最初からWebflowやWordPress連携を選ぶべきです。
7. まとめ|AIが「標準装備」になった時代のデザイナー像
Figma AIの登場により、Web制作の現場は確かに変わりました。
とはいえ、それは「デザイナーの仕事が消える」という意味ではありません。
AIを味方につけたデザイナーが、提案できる範囲・スピードを広げる時代になった、というのが正確な表現です。
今日から踏み出せるアクションは、ざっくり3つにまとめられます。
- Figmaの無料プランで Figma Make・Figma Sites を実際にさわってみる
- 入門書を1冊購入して、手を動かしながら基礎を固める
- 自分のポートフォリオなど、小規模な案件からAIツールを実戦投入する
新年度の節目にあたるこの時期、Figma AIをぜひワークフローに組み込んでみてください。制作スピードも、提案できる単価レンジも、数ヶ月後には景色が変わっているはずです。
本記事は最新仕様をもとに随時更新しています。Figmaの仕様・料金プランは予告なく変更される可能性があります。


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